No73 香料について
食品や化粧品などの様々な製品に「香気」をつけるための物質のことで、主に食品に使われるものを「フレーバー」、化粧品や石鹸などに使われるものを「フレグランス」と呼びます。
フレーバーの製品形態には「水溶性」「油溶性」など種類があり、形態に合せた使い方をしないと効果が出なかったり、商品価値を下げたりします。
No72 シェル&チューブ式熱交換器の構造
対象物の菌数を限りなくゼロに近づける「滅菌」
滅菌に関してはこちら↓をご確認ください
この滅菌のための機械に「シェル&チューブ式熱交換器」、通称S&Tというものがあります。
シェル=胴体
と
チューブ:小さな円管
を組み合わせており、
円筒形の太いシェルの中に、小さくて細いチューブが複数入っている構造です
模式図で描くと下のようなイメージになります。
この画像の場合はシェル側に高圧蒸気、チューブ側に製品を流すことで、チューブ側の液体を殺菌しています。
※ホントもっとちゃんとした構造をしているのですが、管理人の画力ではこれが限界でした…
処理能力や殺菌の程度にもよりますが、滅菌のレベルまで必要とする場合、機械はかなり大型になります。
滅菌できるものも粘度の低い液体に限定されますが、処理速度は速く、達成可能な滅菌のレベルも安全なものにできる。比較的シンプルな構造ながら優秀な機械です。
余談ですが、このシェル&チューブ。
通販サイト「モノタロウ」で買うことができます。
シェルアンドチューブタイプ熱交換器 神威産業 油冷却機器 【通販モノタロウ】 HC-10100P1~ (monotaro.com)
興味のある方は購入を検討されてはいかがでしょうか?
No71 食品に関わる主な法律(食品表示編)
昨日は食品に関わる主な法律として安全衛生の部分をピックアップしましたが、本日はその食品表示編です。
安全衛生編以上に複数の法律が絡みます。気合を入れていきましょう
①食品表示法
消費者庁所管
食品を摂取する際の安全性の確保及び、消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会の確保が目的
「名称」「原材料」「添加物」「アレルゲン」「原料原産地名」「保存の方法」「消費・賞味期限」「食品関連事業者」「栄養成分の量及び熱量」「原産地」などの義務表示事項を制定しています。
まぁ食品表示のベースになる法律ですね
厚生労働省所管
安全衛生編でも取り上げた法律。添加物の承認や一部食品の保存方法などを規定しています
農林水産省所管
食品・農林水産分野において農林水産大臣が定めr国家規格「JAS」を規定する法律。規格に適合した製品にはJASマークを表示することが認められます。
④計量法
経済産業省所管
容器包装された商品の内容量を適正に表示することをさだめた法律
過去記事でも触れていますのでこちらもご確認ください
消費者庁所管
虚偽や誇大な表示により、消費者の利益が損なわれることを防ぐための法律。公正取引規約は景品表示法第11条に基づいて消費者庁長官と公正取引委員会の認定を受けて設定されています。
⑥牛トレーサビリティ法、米トレーサビリティ法
農林水産省所管
それぞれ「牛肉の個体識別番号の情報」と「米の産地情報」の伝達と表示に関して定めた法律です
国税庁所管
酒税法で定義されるアルコール度数1%以上の飲料に対して、酒類の品目やアルコール分などの表示を義務付ける法律
「未成年者の飲酒防止に関する表示基準」もこの法律で定められています。
経済産業省所管
缶のスチール/アルミの表示やペットボトルの表示など、包装容器の分別回収促進のための識別マークの表示を規定しています。
上記のほかにも健康食品などで規制が発生する「健康増進法」や「医薬品医療機器等法」、国や各自治体が定めた条例、ガイドラインが存在します。
一つでも間違っている部分があるとそれは法令違反とみなされるため、食品表示の作成には知識と誤字一つ見逃さない注意力が求められます。
「食品表示検定」に合格すると発行される「食品表示診断士」はそんな知識を持った人であるとの証明になります。興味のある方はぜひ初級から受験されてみてはいかがでしょうか?
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No70 食品に関わる主な法律(安全衛生編)
安全な食品を流通させるために、食品の製造には各種法律によってさまざまなルールを守ることが求められます。
今回のその中でも主だったものをいくつか紹介します。
飲食による健康被害の発生を防止するための法律。
最近話題になった、原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施を求める、と定めたのもこの法律です。
HACCPについてはこちら
2001年、日本で初めてBSE(牛海綿状脳症)が確認されたことを受け、食の安全性に対する信頼を取り戻すべく、下記の3点を目的に2003年に公布されました
①食品の安全性の確保に関する基本原則の確立
➁リスク分析に関する基本方針の確立
➂消費者の保護を基本とした新しい行政組織の構築
ちなみに➂で設置された行政組織に「食品安全委員会」があります。サイトは下記から
ホーム | 食品安全委員会 - 食の安全、を科学する (fsc.go.jp)
➂乳及び乳製品の成分規格等に関する省令
牛乳やその他の乳、乳製品などについての成分規格や製造規格・製造基準・容器包装の規格・表示方法などが定められています。
④食品 添加物等の規格基準
食品に使用するものの規格基準が定められています。
この告示には各物質の性状や確認試験の方法などが記載されていますが、細かすぎてわかりにくいので、厚生労働省が別に整理したこちらのサイトの方が、実用的かもしれません。
食品別の規格基準について |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
他にもまだまだ健康食品に関する基準をさだめた「保険機能食品制度」や「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」、関連法令として「牛肉トレサ法」や「薬事法」なんかもあります。
沢山ありすぎてすべてを網羅するのは難しいです。
遵守すべきは法律ですが、まずは解説本から読んでみるとよいのではないでしょうか?
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No.69 食品添加物について
保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの(厚生労働省)
原則として厚生労働大臣が指定したものだけが使用可能で、化学的合成品でも指定を受けていれば使用可能です。安全性の面から使用できる量も決まっています。
主要な添加物には下記のようなものがあります。
使用目的 |
添加物の分類 |
主な添加物 |
食品腐敗などの防止 | 酸化防止剤 | エリソルビン酸ナトリウム、トコフェノールなど |
保存料 | 安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムなど | |
防かび剤 | オルトフェニルフェノール、ジフェニルなど | |
食品の魅力の増加 | 光沢剤 | カルナウバロウ、シェッラックなど |
香料 | アセト酢酸エチル、エステル類 | |
着色料 | 食用赤色2号、ウコン色素など | |
発色剤 | 亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなど | |
漂白剤 | 二酸化イオウ、亜硫酸ナトリウムなど | |
食品の味の向上 | 甘味料 | アスパルテーム、サッカリンナトリウムなど |
苦味料 | カフェイン、ニガヨモギ抽出物など | |
酸味料 | クエン酸、酒石酸など | |
調味料 | L-グルタミン酸ナトリウム、5’-イノシン酸二ナトリウムなど | |
栄養価の維持および向上 | ビタミン類 | アスコルビン酸、トコフェロールなど |
ミネラル類 | 亜鉛塩類、塩化カルシウムなど | |
食品の製造加工に必要 | イーストフード | 塩化アンモニウム、炭酸カルシウムなど |
ガムベース | エステルガム、酢酸ビニル樹脂など | |
かんすい | 炭酸ナトリウム、炭酸カリウム(無水)など | |
酵素 | アガラーゼ、カタラーゼなど | |
増粘剤 | アルギン酸ナトリウム、アラビアガムなど | |
チューインガム軟化剤 | グリセリン、プロピレングリコールなど | |
豆腐用凝固剤 | 塩化マグネシウム、塩化カルシウムなど | |
乳化剤 | グリセリン脂肪酸エステル、植物レシチンなど | |
水素イオン濃度調整剤 | クエン酸、酒石酸、乳酸など | |
膨張剤 | 炭酸アンモニウム、焼きミョウバンなど | |
その他 | イオン交換樹脂、活性炭など |
※こちらの資料を参照しました
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No.68 ホモジナイザーってなに?
粒子の大きさを均一にするために使用される機械のこと
例えば牛乳には水に溶けない脂肪とカゼイン(タンパク質の一種)が含まれて、それらは小さな粒子になって牛乳の液の中に浮いています。しかしそれぞれ粒子の大きさが違うため、そのまま放置すると濃度が偏ってしまいます。
これを防ぐために粒子の大きさを均質にするためにホモジナイザーは使用されます。
粒子を均一化する方法としては
「超音波でキャビテーションを起こし、粒子を微粒子化する方法」
「鋭い刃を高速で回転させる、攪拌により微粒子化する方法」
「圧力をかけて粒子を微粒子化する方法」
があります。
使用環境や使用する対象によってどのタイプを選択するか考えるべきところですが、
もしご自宅で使用されるならこちらが良いかと
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フードプロセッサーなど目じゃない勢いで食品を粉々にしてくれます
No.67 インバーターって何?
「交流電源の周波数・電圧を制御する装置」のこと。
制御装置の一種で、産業用モータ、蛍光灯や冷蔵庫などなど、幅広く活用されています。
用途としては「モーターの回転速度の調整」や「電子機器の出力を調整」といった感じですね。
インバーターにより適切な出力を調整することで、例えば温度が下がった部屋の冷房を冷気を弱めるといったことができ、機械の省エネにつながるとも言われています。
インバーターはその汎用性の高さから様々な種類のものがあり、一口にこれ、というものを出しにくいものですが、市販されている物の例としてはこちらです↓
価格:10,998円 |
車のバッテリーから電力を取り出し、コンセントにさして使う電化製品の電源にすることができるツールのようです。
車のバッテリーにコンセントは刺さらないので、災害時とかに活用しそうですね。